パート労働者の実態調査結果
パート労働者の実態調査結果
働く人の4 人に 1 人はパートタイマーです
パート労働者は全労働者の27%を占める
パートタイマーとは名称に関わらず週の所定労働時間が正社員より短い労働者を言いますが、このほど厚生労働省が発表した「平成 23 年パートタイム労働者総合実態調査」によると、昨年 6 月 1 日現在、労働者に占めるパートタイマーの割合は 27.0%と 5 年前の前回調査より 1.3 ポイント上昇した事がわかりました。
調査は労働者 5 人以上の 9,769 事業所を対象に行われました。
パートの就業状況
業種別にみると「宿泊等、飲食サービス等」では 57.9%「小売、卸売業等」では43.3%「生活関連サービス、娯楽業」41.3%「教育、学習支援業」では 37.0%でパートを使う割合が高くなっています。
パートを雇用している事業所割合は66.1%で前回調査より 5.1 ポイント上昇しており、雇用理由は「人件費の割安さ」48.6%「仕事内容が容易」36.5%「繁忙時間帯の処理」35.4%となっています。
雇用管理状況は
雇用期間は期間の定めのある事業所の割合は 51.4%で「1 年」58.4%「6 ヶ月」26.6%で更新方法は「個々の労働者ごとに更新を判断」64.6%「自動更新」26.9%です。
パートに対する手当は「通勤手当」を支給する事業所は 65.1%でもっとも多く、「更衣室や休憩室の利用」は 6 割程度、慶弔休暇も 42.2%となっています。
又、採用時における労働条件通知書の特定事項(賞与、昇給、退職金の有無)を明示している事業所は 60.3%でした。
パートの厚生年金、健康保険適用拡大動向
実態調査からは離れますが、現在政府が検討しているパートの社会保険適用拡大については 3 月に国会に法案提出を目指しています。
加入基準を現行の週の労働時間 30 時間以上から 20 時間以上に緩め、最終的に 370万人のパートを加入させようとしています。
現在の案は第一弾として従業員 300 人以下の中小企業を除外、年収 80 万円以上を対象にする案を検討しています。
全事業所が対象になると企業負担は 1500 億円から2000 億円規模になると試算されています。
パート雇用率は上がってきましたが、今後保険料負担が増える事になると雇用に影響が及ぶものと思われます。